ブランド・マネージャーとは?

ブランド・マネージャーとはマーケティングにおいて重要な資格です。

なぜ「ブランド戦略」が重要視されているか?

「価格競争に巻き込まれずに少しでも高く、少しでも多く、商品やサービスをお客様に買っていただくことで、
長期的に経営を安定させていくため」に、ブランド戦略は大変重要な役割を果たします。 一度価格競争に陥ってしまうと、そこから抜け出すことは容易ではありません。
ブランド戦略をしっかりと策定することで、価格競争とは無縁の、長期的な経営安定を手に入れることができるのです。

ブランド戦略とは

Strategy-Pyramidブランドとは資産であり、経営戦略から一貫して派生するものです。
企業戦略において、ブランド戦略はマーケティング戦略と一体であり、特にブランド価値を高めることに力点をおいて、
マーケティング施策を計画、実行していく過程のことをブランド戦略と呼びます。

ブランド・マネージャーとは

ブランド・マネージャーは、ブランドの資産としての価値を高めるために、その構築から管理までの活動全般にわたる広範囲の経営的責任を担います。
その意味で、広義のブランド・マネージャーとは、役職名ではなく、経営者的視点からブランドの価値を高める経営戦略を実現する役割を担う人を指します。
ブランド・マネジメントやブランド戦略を体系的に学び、実践できる人財は現状ではまだまだ少なく、マーケティングにおいて重要かつ希少性のある資格・知識です。

内と外のブランディング

ブランド戦略は、消費者・顧客に対して働きかけていく活動ですが、ブランドとしての一貫性を保つためには、まず、最もブランドに近い人々、社内や協力会社への浸透が不可欠です。
そのため、近年では、
・消費者・顧客(外)に向けたブランディング活動=エクスターナルブランディング
に加え、
・社内・協力会社(内)に向けたブランディング活動=インターナルブランディング
が注目されており、ブランド・マネージャーは、組織の外と内、両面での活躍が期待されています。
また、知識だけでなく、様々な能力も求められます。
ブランドイメージは一度浸透してしまうと簡単に覆すことは難しいため、企業のブランドイメージを正しく見込顧客に浸透させるために、
マーケティングと一体となったブランド戦略を、ブランド・マネジメントやブランド戦略を体系的に学び、精通した人財が一緒になって取り組むことが非常に重要です。

BM-ability

ブランドは意思決定に影響します

商品やサービスをブランドとして世に出した後、消費者・顧客はそのブランドとの接触を繰り返すことによって様々な評価をすることになります。
購買に結びつくプラスの評価がされる場合がある一方、逆に購買しない理由になるようなマイナスの評価がされることもあるのです。
そのためブランド・マネージャーは、未認知のブランドをプラスの評価がされるように成長させ、マイナスの評価に陥らないように、一貫した活動を行う責任を担っています。
商品・サービスのブランドを企業が意図したとおりに消費者・顧客に認識していただくためにも、ブランド・マネージャーには、ブランド戦略に関する豊富な知識や資格だけでなく、マーケティングに関する豊富な知識も求められます。

ブランド戦略浸透による消費者・顧客のメリット

1.探索コストの低減

ブランドは、消費者・顧客の商品・サービスに関する探索の、外的コスト(調査する量)や内的コスト(検討する労力)を下げる役割を果たします。

2.価値の獲得

ブランドから獲得する価値として、機能的価値と情緒的価値が挙げられます。
成熟社会においては、製品・サービスを機能的価値のみで差別化することは困難であり、機能的価値を磨きつつ、どのような情緒的価値を消費者・顧客に提示できるかが、ブランドの価値を左右するといえます。

3.自己イメージの投影

ブランドは、消費者・顧客が自己イメージを投影する 象徴的な役割も果たします。
ある特定のブランドを購入・使用/利用することは、消費者・顧客がそのブランドに抱いているイメージと自分自身を重ね合わせていることと同じといえます。
自分がどのようなタイプの人間なのか、あるいはどのように見られたいかを表現する手段ともなりうるのです。

4.様々なリスクの回避

ブランドは、消費者・顧客の購買決定における、以下のようなリスクを回避するためにも役立ちます。
様々なリスクの回避「●●(ブランド名)なら安心」、「▲▲(企業名)の製品だから大丈夫」という企業・商品・サービスのブランドを築いていくために、ブランド戦略は大変重要です。

ブランド戦略浸透による企業にとってのメリット

1.競合商品・サービスとの差別化

ブランドへの投資により、固有の連想と意味を付与することで、他者製品と差別化を図ることができます。
差別化に成功すれば、満足した顧客は再購買が容易になり、企業は参入障壁を築くことができます。

2.付加価値の向上と価格決定権

差別化に成功すれば、利益獲得に有効な価格設定を行うことができます。

3.法的保護を受けられる

知的財産権をはじめとして、登録商標、特許権、意匠権、著作権などで製品・サービスを法的に守ることができます。

4.自社内の意思統一と社員モチベーションの向上

強く、好ましい、ユニークなブランドの確立は、消費者・顧客だけでなく、自社内にもポジティブな反応を引き起こします。
自社ブランドが実現しようとする価値と、社員との一体感が高まります。

5.ビジネスパートナーの協力

消費者・顧客のブランド・イメージがポジティブであれば、そのブランドは、ビジネスパートナーからも好ましい反応を受けることができるでしょう。

6.採用活動の効率化

ブランドが確立することにより、ブランドの価値観に共感し、企業が求める人材が集まりやすくなります。

この他にも、「●●(ブランド名)なら安心」、「▲▲(企業名)の製品だから大丈夫」というブランドイメージが浸透することにより、「顧客の商品・サービスに対する純粋想起」が高まり、販促コストの低減や販促効果の向上といった、劇的なマーケティング効果も見込めます。
ブランド戦略の浸透は、商品・サービスを提供する企業側にとって計り知れないメリットがあります。


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